レタスの注目の成分と健康効果

 

体内に取り込まれると必要な分だけビタミンAに変換するのがβ-カロチンです。変換されずに残った分は体内に蓄積されます。つまりいつでもビタミンAとして効果を発揮するわけです。

 

ビタミンAはロドプシンという目の網膜の光や色を感じる物質を作る重要な作用をします。ビタミンA不足は、明るい場所から暗い場所に移動した時に起こる視力障害(、目が暗さに慣れにくいなど)が起こりやすくなります。ビタミンAには他にも、胃腸、気管支などの粘膜の保護、皮膚を健康促進などの効果があり、更には、活性酸素や過酸化脂質の除去、細胞の活性化にも役立ち、これががんや老化防止にも役立ちます。

 

このβ-カロチンは脂溶性なので、油で調理することで吸収率が更に高くなります。そして、レタスには飽和脂肪酸の3倍の不飽和脂肪酸が含まれています。不飽和脂肪酸は、脂質の材料ですが、エネルギー源、身体の構成成分となります。

 

作用としては、血中中性脂肪やコレステロール量の調節を補助し、一部の多価不飽和脂肪酸には、脳神経の発達、アレルギー症状緩和など、有効な働きがあります。魚類や植物油に多く含まれており、常温では液状で存在しています。

 

ちなみに新鮮なレタスを切ると、白い乳状の苦い液体が滲み出してきますが、これはポリフェノールの一種でラクチュコピクリンと呼ばれる成分です。実はラクチュコピクリンには「鎮静作用、催眠促進」の効果があるということで、実際に19世紀頃まで、乾燥粉末のレタスを鎮静剤として利用していたそうです。